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2019 年度 実施状況報告書

小児がんの子どもの入院経過における家族機能と家族支援

研究課題

研究課題/領域番号 18K17569
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

小代 仁美  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80531136)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード小児がん / 子どもの入院経過における家族 / 家族支援
研究実績の概要

1.調査研究:小児がんの子どもの入院経過における家族の現状に関する文献的研究の結果、子どもの入院経過で家族の影響に変化がみられたのは「入院~初回治療の時期」「初回治療終了~退院の時期」であった。この結果を基に、看護師の視点より調査を行った。調査は、全国の小児がん診療を行っている110 施設の看護師1,100名を対象にした自記式質問紙調査(郵送法)である。質問紙は、小児がんの子どもの「入院~初回治療の時期」「初回治療終了~退院の時期」における家族への影響に関する内容を文献から抽出して作成した40の質問項目(6段階の回答形式)である。本調査は、所属機関の研究倫理審査委員会の承認を得て実施した。その結果、両親の場合は「入院~初回治療の時期」では「初回治療終了~退院の時期」と比較して、[子どもの生命危機の不安が強い]5.52、[治療の不安が強い]5.36、[治療決定の重圧が強い]5.29、[精神的不安定が強い]5.53、と高い傾向にあった。付添いの親に関する質問では、2つの時期共に[付き添いは比較的母親]5.59-5.11、[食事はコンビニ食]5.04-4.70、[疲労がある]5.38-4.63、と高い傾向にあった。家庭にいる親に関する質問は「入院~初回治療の時期」では、[よく面会に来る]4.68、と高い傾向にあったが、「初回治療終了~退院の時期」では、[家事やきょうだいの世話で疲労がある]4.61、と高い傾向を示していた。きょうだいの場合は、2つの時期共に[心理的影響が大きい]5.48-4.86、と高い傾向であった。自由記述では、きょうだいに関する記述が多く、その内容は「きょうだいまでケアができていない」「きょうだいは親に任せている」等であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成31年度(令和元年度)に予定していた、看護師を対象とした量的研究が実施できた。その結果にて、小児がんの子どもの入院経過における家族の現状が明らかとなったことより、家族がどの時期にどのような問題を抱えているのかが具体化できたと判断した。よって研究目的である、家族が抱える問題を定期的にアセスメントための指標の検討へと進めると考えた。

今後の研究の推進方策

小児がんの子どもの入院経過の「入院~初回治療の時期」「初回治療終了~退院の時期」における家族が抱えている問題を具体化して、看護師が定期的にアセスメントできる指標の作成に進みたいと考える。そのために、次年度以降の科学研究費への申請を行い、本研究の継続を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

今年度に研究成果の発表および成を予定していたためその費用を要する。また、研究目的である、小児がんの子どもの入院経過における看護師のアセスメント指標の検討に関する研究での費用が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Relationship Between Clinical Competence of Undergraduate Nursing Students and Their Understanding of Children2019

    • 著者名/発表者名
      Hitomi Ojiro,Yuka Hayakawa
    • 雑誌名

      Journal of Nara Medical Association

      巻: 70(1,2,3) ページ: 25-33

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 小児がんの子どもの入院経過における家族の現状 -看護師の視点―2020

    • 著者名/発表者名
      小代仁美
    • 学会等名
      日本小児看護学会第30回学術集会

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公開日: 2021-01-27  

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