小児がんの子どもの初発時での入院経過における家族の状況は「診断から初回治療終了時期」「初回治療終了後から退院時期」の病期で異なる。「診断から初回治療終了時期」の親は、子どもの生命の危機・治療に対する不安・治療決定の重圧により、精神的不安定となる。さらに、親の不安がきょうだいの心理に影響していた。「初回治療終了後から退院時期」の親は、子どもの病状によるが、治療経過が理解でき、日常の生活の変化に慣れて、余裕が持てるようになる。一方で、親ときょうだいの心身の負担は続き、ストレスが高まる時期でもある。加えて経済的負担も大きい。このように、子どもの入院経過における家族の状況は異なることが明らかとなった。
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