本研究ではMilner(1980)が開発した身体的虐待のリスクをスクリーニングする160項目の虐待ポテンシャル尺度とこれを基にOndersmanら(2005)が改良した34項目の簡易版の2つの尺度に注目した。日本国内の虐待予防の視点に立った「日本語版簡易子ども虐待ポテンシャル尺度(Brief Child Abuse Potential Inventory: BCAP)」の実用化に向けその評価と検証を目的とする。子どもを養育する前に虐待のスクリーニングを行うことは、予防的な介入を可能とする。そのため妊娠中、出産後の女性とそのパートナーの虐待リスクの経時的変化も検討した。
|