発達障害の子どもと家族を支える多職種協働モデルの創造

2018 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 18K17584
• 研究機関: 日本赤十字看護大学
• 研究代表者: 山内 朋子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (70460102)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2022-03-31
• キーワード: 発達障害 / 子ども / 家族 / 看護師 / 多職種連携

研究実績の概要

本研究は、児童・思春期精神科を有する病院においてアクションリサーチを行い、発達障害の子どもと家族を支える多職種協働モデルを創造することを目的とする。臨床の実践家とともに多職種協働における課題を見出し、実践や場を変革しながら協働の具体的様相や実践内容を具現化した新たなモデルを創造する。多職種が協働して課題解決に取り組む体制を構築し、協働の充実が図られることが、子どもと家族への看護と多職種協働で提供されるケアの質の向上につながる。
平成30年度-令和3年度（4年間）で本研究は、①発達障害の子どもと家族にかかわる多職種協働について文献検討、②児童・思春期精神科を有する病院における多職種協働の実態調査および課題の明確化、アクション方略の洗練化、③アクションの実施・評価、④発達障害の子どもと家族を支える多職種協働モデルの創造を実施する。
平成30年度は、発達障害の子どもと家族にかかわる多職種協働に関する文献検討、および次年度以降に向けた準備を以下の段階に沿って実施した。
【Step1】発達障害の子どもと家族にかかわる多職種協働に関する国内外の研究を検索し、文献を収集した（平成30年5月-平成30年9月）。【Step2】文献検討により協働に関する現状と課題について分析した（平成30年10月-平成31年3月）。【Step3】次年度以降の研究実施に向けて、研究倫理審査申請の準備を行った（平成31年3月）。
令和元年度は、平成30年度実績を基に文献検討の結果分析を継続し、多職種協働における現状と課題を明確化する。その結果に基づいて研究計画を修正し、アクションリサーチを実施予定である。

現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成30年度は当初の研究計画に沿ったスケジュールでおおむね実施できている。平成30年度の研究結果の分析は令和元年度も継続して実施する予定である。

今後の研究の推進方策

令和元年度-令和3年度は、以下の研究計画に沿って実施する。
令和元年度：①発達障害の子どもと家族にかかわる多職種協働について実態調査を行う。②研究協力者とともにアクションプランを立案する。
令和2年度：研究協力者とともに課題に対するアクションを実施、評価する。
令和3年度：発達障害の子どもと家族を支える多職種協働モデルを創造する。
研究全体の進行状況に応じて、令和元年度の研究計画②は令和2年度へ変更になる可能性を考慮して研究を進める。

次年度使用額が生じた理由

平成30年度は文献検討および次年度の研究実施に向けた準備に関する支出があった。継続的な文献検討の必要性があり、発表を次年度に繰り越したため、未使用額が生じた。
平成30年度の未使用額は令和元年度に行う発表に関する経費に充て、令和元年度の助成金は当該年度研究計画に基づく実態調査等の経費に充てる予定である。