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2019 年度 実施状況報告書

特別支援学校の医療的ケア従事者の協働を評価するシステムづくり

研究課題

研究課題/領域番号 18K17588
研究機関四国大学

研究代表者

金山 三惠子  四国大学, 看護学部, 准教授 (60757912)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード協働 / 医療的ケア / 看護師 / 養護教諭 / 教員 / 特別支援学校
研究実績の概要

The Society for the Study of Social Problems 69th Annual Meeting(NY)で研究成果を発表した。協働の成否に,職種の違い,雇用形態の違い,看護師の配置人数が影響を及ぼす要因となることについて多くの質問あった。アメリカでは養護教諭という職種がないことや医療的ケア従事者の役割分担が明確であることから同様の要因が協働の成否に影響を与えるかどうかは分からないという意見があった。また,日本独自の組織の在り方が協働の成否に大きく影響している可能性が考えられるのではないか,それらについても検証を加えてはどうか,などの助言が得られた。
協働の成否に与える要因のデータ解析では,看護師配置人数が1人の時に比べ看護師配置人数が2人以上になると看護師の協働達成感得点は低くなるが,教員や養護教諭の協働達成感得点は高くなるということが分かった。また,看護師配置人数が2人の時の方が3人以上の時と比べて看護師の協働達成感は低くなることが分かった。このことから看護師配置人数が2人の時に看護師同士の協働が難しくなるが,看護師配置人数が複数人以上の方が看護師と看護師以外の職種間の協働は促進されるという知見が得られた。「協働尺度」の評価指標の作成に関しては尺度使用許可依頼が2件あった。この2件の尺度使用許可者との意見交換を行うなかで「協働尺度」得点が何点以上であれば協働がうまくいっている(または何点以下であれば,協働がうまくいっていない)かについて検討を進めていくことができた。協働尺度得点は地域または学校によって偏りがあることから,地域や学校を考慮した評価指標を作成することが必要であることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2020年2月~3月に予定していた協働尺度の評価指標作成のためのデータ収集が新型コロナウィルス感染症予防対策のため実施できなかった。

今後の研究の推進方策

看護師配置人数が1人の時に比べ看護師配置人数が2人以上になると看護師の協働達成感得点は低くなるが,教員や養護教諭の協働達成感得点は高くなることが分かった。また,看護師配置人数が2人の時の方が3人以上の時と比べて看護師の協働達成感は低くなることが分かった。この成果を学術誌や学会で発表する予定である。また,一人と二人と三人以上という看護師配置人数の違いが看護師の協働達成感と看護師以外の職種の協働達成感の違いになる背景を検証する必要があると考えられる。そこで,追加データの収集や有識者等との検証を計画中である。協働尺度の評価指標の完成に向けた追加データの収集も進行中である。これらのデータ収集にあたって,インタビュー調査や意見交換会の実施など現地調査を計画している。しかし,新型コロナウィルス感染症予防対策に伴う協力校の業務量増加など不測の事態により計画が中断しており,データ収集の再開が極めて困難な状況である。そこで,リモート調査など新たなデータ収集方法を模索したいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

2020年2月~3月に計画していた協働尺度の評価指標作成のためのデータ収集が新型コロナウィルス感染症の予防対策による移動制限等のため実施できなかった。そのため,計上していた旅費や消耗品費等の経費が使用できなかった。今後についても協力校の状況によっては計画の再開が難しいと考えられる。そこで,リモート調査など新たなデータ収集方法を模索しており,それらの費用に充てることを検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Longitudinal burnout- collaboration patterns in Japanese medical care workers at special needs schools:a latent class growth analysis.2019

    • 著者名/発表者名
      Kanayama,M.and Yuma,Y.
    • 学会等名
      The Society for the Study of Social Problems 69th Annual Meeting.,New York,America,2019
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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