研究課題
若手研究
本研究の成果を以下2つ提示する。①重症心身障害児とその養育者の特別支援学校卒業後の生活に向けた準備性を評価する概念枠組みは存在せず、体系的な支援を提供することが難しい状況である。そのため、彼らの卒業後の生活に向けた準備性に関する概念枠組みを構築した。②上述の概念枠組みを基に、重症心身障害児とその養育者の特別支援学校卒業後の生活に向けた準備性を、多角的に評価できる移行アセスメントツールを作成できた。ツールは5領域45項目から成り、卒業時の移行支援(進路指導等)に活用できることが推察された。
医歯薬・小児看護学・重症心身障害・成人移行期
重症心身障害児とその養育者の学校卒業後の生活に向けた準備性を評価できるツールは、これまで存在していなかった。しかし、本研究で作成したツールによって、彼らの準備性を多角的に評価することが可能になる。また、本邦では、重症心身障害児に対する新たな社会資源を構築するには財政的に難しい。本研究で作成したツールにより、適切に彼らの準備性を評価し、移行支援を提供することによって、限られた社会資源を適切に分配・提供することにつながり、彼らの卒業後の生活を豊かにする体制作りに貢献ができると考える。