研究課題/領域番号 |
18K17590
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研究機関 | 四天王寺大学 |
研究代表者 |
吉川 有葵 四天王寺大学, 看護学部, 准教授 (20614085)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 腎移植 / 性機能 / レシピエント / QOL / 妊娠 |
研究実績の概要 |
本研究では腎移植レシピエントにおける性の健康、QOLの維持・向上につなげるため、腎移植レシピエントの性機能およびQOL、性機能を取り巻く要因との関連を明らかにし、腎移植レシピエントの性の健康を支援するアプローチモデルを開発している。研究デザインは横断研究である。腎移植実施施設に研究協力を依頼し、腎移植を受けた患者116名(男性73名、女性43名)に対して研究協力の説明ならびに協力依頼を行った。調査内容は基本属性、性機能の評価として男性はInternational Index of Erectile Function (IIEF)、女性はFemale Sexual Function Index (FSFI)、健康関連QOLの評価としてSF-36、疲労の評価としてFunctional Assessment of Chronic Illness Therapy-Fatigue(FACIT-F)である。本研究に対して同意が得られたのは111名(男性72名、女性39名)であり、調査票への回答が得られたのは83名(男性53名、女性30名)(回答率71.6%)であった。令和3年度は回収した調査票のデータ入力ならびに分析をすすめた。現時点で得られているデータを元に、対象者の属性等は記述統計量を算出、各スコアの高低群比較にはMann-WhitneyU検定を行った。予定していたデータ数に到達していないこともあり、現時点でのデータ数における分析方法について再検討を行った。共分散構造分析で腎移植を受ける患者の性機能およびQOL因果関係の初期モデルを男女別で構築するにあたり、現在のデータ数をふまえてモデルサイズを検討した。また、データ数確保のための再調査に向けて倫理委員会に相談し準備を進めている。性の健康に関するサポートニーズは記載内容についてコード化し内容分析を開始し、論文としての執筆を開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響もあり十分なデータ数が確保できていない状況にあり、データ分析に関して時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
調査の目標達成数は腎移植を受けた患者(男性100名、女性100名)であるため、データ分析上さらなるデータが必要な場合には、追加調査を行う。追加調査ができない場合は、現段階でも貴重なデータは得られているため、回収できているデータを元に分析、解析を進めていき、論文執筆にあたる。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの状況下にあり、調査の目標達成数に至っていない。そのため、現段階で得られている貴重なデータを元に分析を進めているが、追加調査が必要となる可能性があるため、次年度使用額が生じている。
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