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2018 年度 実施状況報告書

認知症原因疾患をふまえた認知症高齢者の自発摂食評価表の信頼性・妥当性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 18K17614
研究機関北海道医療大学

研究代表者

吉岡 真由  北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (90575466)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード認知症の原因疾患 / 高齢者 / 信頼性 / 妥当性 / 自発摂食評価表 / レビー小体型認知症 / アルツハイマー型認知症 / 血管性認知症
研究実績の概要

今年度の目的は、「認知症高齢者の自発摂食評価表(SFD)」が、レビー小体型認知症(DLB)を含む認知症高齢者に適用可能か、その信頼性と妥当性を検証することであった.
評価者が全国の老人看護専門看護師(GCNS)と認知症看護認定看護師(DCN)の計940名、スタッフ5,640名、観察対象者が認知症高齢者2,820名とした。調査期間は2018年7~9月,郵送法による自記式質問紙調査とし、信頼性は再検査法と評価者間信頼性,内的整合性,妥当性はSFDとCDR,MMSE,Barthel Index(BI)との基準関連妥当性を検討した.
信頼性:SFD合計点の再検査法では, Spearmanの順位相関係数がρ=.98(p<.001)と強い相関を認め,各項目のカッパ係数はκ=.67~.84と一致を示した.評価者間信頼性では,Spearmanの順位相関係数が1回目ρ=.91(p<.001),2回目ρ=.92(p<.001)と強い相関を認め,各項目のカッパ係数は1回目κ =.45~.75,2回目κ=.45~.77と一致を示した.内的整合性を示すCronbachのα係数は1回目α=.91,2回目α=.93であった.
妥当性:基準関連妥当性では,SFDの摂食困難度と認知症の重症度 (CDR)との関連は1回目χ2=33.5(p<.001),2回目χ2=33.6(p<.001),関連の強さを示すCramerの連関係数は1回目と2回目共にV=.46(p<.001)であった.さらに,SFD合計点とMMSE合計点とのSpearmanの順位相関係数は1回目ρ=.59(p<.001),2回目ρ=.63(p<.001),BIとは1回目ρ=.73(p<.001),2回目ρ=.75(p<.001)とかなりの相関を認めた.
以上より、SFDは、DLB高齢者に対しても信頼性と妥当性を認めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

今年度の研究として予定していた文献レビューに基づく評価項目の検討を終えて、2019年度の研究計画として予定してた「認知症高齢者の自発摂食評価表(Self-Feeding behaviors' assessment tool for the elderly with Dementia: SFD)」が、アルツハイマー病(AD)や血管性認知症(VaD)のみならず、レビー小体型認知症(DLB)にも適用かどうか、その妥当性と信頼性を検証するための全国調査を、今年度に前倒して実施して、成果まで示すことができた。このことから、本研究課題の進捗状況について「(1)当初の計画以上に進展している」と評価した。

今後の研究の推進方策

2018年度の予定していた文献レビューに基づく評価項目の検討に関する研究を、昨年度から始めていたことで早々に終えることができたため、研究計画当初は2019年度に計画していた「認知症高齢者の自発摂食評価表(SFD)」の妥当性と信頼性について検証するための全国調査を、今年度に前倒して実施したことが、次年度使用額が生じた理由である。
今後の使用計画としては、2019年度は、今年度の残金額318,243円で追加の調査と研究成果の公表を行い、最終年度である2020年度は、当該助成金を計画通りに実施していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2018年度に予定していた文献レビューに基づく評価項目の検討に関する研究を、昨年度から始めたことで早々に終えることができたため、2019年度に予定していた「認知症高齢者の自発摂食評価表(SFD)」の妥当性と信頼性について検証するための全国調査を、今年度に前倒して実施したことが、次年度使用額が生じた理由である。
今後の使用計画としては、2019年度は、今年度の残金額318,243円で追加の調査と研究成果の公表を行い、最終年度である2020年度は、当該助成金を計画通りに実施していく予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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