研究課題/領域番号 |
18K17615
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研究機関 | 日本赤十字北海道看護大学 |
研究代表者 |
藤谷 未来 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 助教 (90779638)
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研究期間 (年度) |
2019-02-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高齢者 / ボランティア / 有償ボランティア / 軽度認知症 / 軽度認知障害 |
研究実績の概要 |
研究協力施設の選定と、協力のお願いについて、数か所の施設と打ち合わせをした結果、該当となる対象者がいないとのことで、対象者に軽度認知障害も含むこととなった。これにより、研究計画書を変更した。 具体的な変更点は、研究目的を社会活動によって金銭的利益を得ることが、認知力の低下を予防することを明らかにするとし、研究仮説は、週2回のボランティア活動において、無償に比べ有償のボランティア活動をした人の方が、認知力の低下がみられないである。 研究意義については、有償ボランティアの意義を見いだすと共に、謝礼を得ることで、社会的役割を再獲得するなどの、認知症高齢者の自立支援につながる可能性がある。また、認知症初期支援の基礎資料となる可能性を秘めているとしている。 用語の定義は、1.軽度の認知力低下がみられる高齢者:もの忘れの心配や自覚がある65歳以上の男女。認知症の診断の有無は問わない。2.有償ボランティア:交通費や活動実費以外の薄謝を得て行うボランティア活動。なお、本研究では、1日につき500円に相当する地域通貨等の金券を謝礼とする。500円の根拠は、最低賃金を下回る額で、端数のない額であることから設定した。3.ボランティア:利益が発生しない、自発的な意志に基づく他人や社会に貢献する行為。と変更している。これらの点を変更し、研究計画書を作成した。さらに、研究者の所属機関において、研究倫理審査委員の承認を得た。 なお、現在は新型コロナウイルス感染拡大予防のため、研究を一時中断している状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
有償ボランティアを行えそうな軽度認知症患者といった対象者の選定に苦慮している。また、有償ボランティア導入を検討している地域も少なく、研究協力施設との調整が難しかったことが理由として挙げられる。加えて、新型コロナウィルスの感染拡大予防のため、現在は研究協力施設の選定、調整ができていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの感染拡大予防の観点から、打ち合わせが困難な状況なので、感染状況を確認しながら行動していく。打ち合わせが可能となったら、有償ボランティアを導入している地域に、対象に該当する人はいないか確認をしながら研究依頼を行う。また、今後有償ボランティアを導入予定の地域について確認し、研究協力の依頼を行っていく。有償ボランティアの導入をしていない、またはその予定がない地域に対しては、対照群の依頼を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画より遅延していることから、打ち合わせや会議ができず、会議費・旅費などについて次年度使用が生じている。そのため、次年度は打ち合わせや会議等で予算を使用していく。
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