研究課題/領域番号 |
18K17618
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
青木 さぎ里 自治医科大学, 看護学部, 講師 (90438614)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 保健師 / 離島 / 新任期 / 看護実践能力 |
研究実績の概要 |
本研究は、離島の地理的社会的背景を考慮した、離島市町村の新任期保健師を対象とした現任教育プログラムを作成することを目指し、離島で働く新任期保健師の看護実践能力の向上につながる経験について、離島の類型別の特徴を明らかにすることが目的である。 調査対象は離島市町村に勤務する保健師経験期間5年目未満の常勤保健師及びその上司である。2019年度は、全国の本土近接型離島と一部離島型離島から、2か所程度の離島を選定し調査を行う予定であった。ネットワークサンプリングを試みたが、調査対象の条件に該当する保健師を見つけることができず、調査実施には至らなかった。 このほか文献検討を行った。第一に、離島特性の分析に役立つと考えられる特性として、文献から地理的特徴(隔絶性、狭小性、環海性)、島の分布や成り立ちによる気候や生態系の違い、災害への影響、本土からの航路時間による分類、産業構造による分類、主要市場での滞在時間による分類、行政形態による分類を確認した。第二に、離島における看護活動に影響する特性として、文献から、若者の島外流出と高齢世帯の増加(人口移動の島嶼的要因)、保ちにくい匿名性・プライバシー、環海性により育まれる地域文化、島暮らしの満足感と一体感、島民間の支え合いと個性的な生活のしづらさについて看護活動の具体例を整理した。第三に、医療資源の不足による生活への影響を検討するために、島嶼とそれ以外の地域での医療完結率の比較を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度予定していた調査が実現できず、調査対象の選定と調査の実施は次年度へ持ち越すことになった。
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症に関連して離島への調査が実施困難になっている。当面は調査対象の選定段階や文献検討等を進め、調査の時期については対象の意向を十分にくみ取り、適切な時期に実施する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2019に予定した調査が実施できなかったため残額が生じた。 次年度以降に調査を実施する予定である。
|