当初の研究計画通り、2019年度までに糖尿病を有する高齢者へ低血糖に関するインタビュー調査を実施し、学会誌への投稿と学術集会での発表によって研究結果の公表を完了した。2020年度以降は、研究結果として明らかになった《自己肯定感を伴う低血糖のコントロール》という概念について糖尿病教育での活用可能性の示唆を得るため、文献検討を行っていた。また、この概念に対する臨床看護師の認識を確認するために、学会参加も計画していたが、新型コロナウイルス感染症の流行の影響もあり、2021年度までは参加できなかった。 2022年度は、糖尿病教育に関わる臨床看護師が多数参加する、日本糖尿病教育・看護学会の学術集会へ参加することができた。これにより、糖尿病患者の低血糖に関して臨床の看護師が直面する課題について示唆を得た。これまでの研究結果と、文献検討や学会参加によって考察されたことを踏まえて、雑誌「地域ケアリング」に糖尿病をもつ高齢者を支えるために期待される看護をまとめ、公表した。
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