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2021 年度 実施状況報告書

日本人成人集団の食塩摂取量の推移評価:生体指標を用いた全国研究の5年後追跡調査

研究課題

研究課題/領域番号 18K17620
研究機関東邦大学

研究代表者

上地 賢  東邦大学, 健康科学部, 講師 (90802520)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード24時間蓄尿 / 食塩 / 栄養疫学
研究実績の概要

本研究は日本人成人男女の食塩摂取量を24時間蓄尿で評価し、同一集団に対して2013年に実施された研究データとの比較を通して、食塩摂取に関する栄養疫学的検討と減塩対策に向けた示唆を得ることを目的とした研究である。
2021年度においては、海外学術雑誌への投稿へ向けて解析を中心に行った。蓄尿を完遂できた対象に限定して解析を行ったところ、食塩摂取量の指標となる尿中Na排泄量は、男性(n=102)で212 mmol/日、女性(n=90)で155 mmol/日であった。この値は、2013年に実施したデータの平均値と男性では同等(212 mmol/日 vs. 216 mmol/日)、女性ではやや少ない(155 mmol/日 vs. 178.3 mmol/日)ものであった。一方で、ある特定の食行動はNa排泄量の増加との関係が示唆された。麺類のスープ摂取量の増加はNa排泄量の増加と(β: 58.66、95%CI:14.44, 102,89)、食品購入行動の増加は低下と関連した(β: -33.53、95%CI:-67.0、-0.07)。一方で、少ない料理行動(β:-39.91、95%CI:-71.04, -8.78)や少ない食品購入行動の継続(β:-45.93、95%CI:-87.19, -4.66)もNa排泄量の減少と関連した。
みそ汁摂取頻度の増加(β:6.99、95%CI:0.89, 13.09)、食品ラベルを用いた食品購入の減少(β: 7.02、95%CI:0.45, 13.57)は収縮期血圧の増加と関連した。
今後はこれらの結果を精査し、学術雑誌への論文掲載を目指してさらなる解析を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでに取得したデータを用いて解析が行えるようになった。また、その結果も広く発表するに値するものと思われる。2021年度は本データを用いて2つの学会で発表を行った。

今後の研究の推進方策

今後は、海外の学術雑誌への掲載を目指し、論文作成に向けた作業を進める。2021年度に国内の2つの学会で発表した結果を、さらなる解析にて論文発表に耐えうるものにする必要がある。

次年度使用額が生じた理由

学会がオンライン開催になったために旅費がかかっていないことに加え、論文作成作業が済んでおらず、今後の英文校閲、投稿費用にかかる経費が未使用分として残っているためである。さらなる解析の実施による学会報告、論文作成、投稿作業により経費を使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 信号表示による食塩量ならびに減塩強調表示と消費者の食品選択の関連ー外食用メニューを用いた離散選択実験ー2022

    • 著者名/発表者名
      上地賢
    • 学会等名
      第32回日本疫学会学術総会
  • [学会発表] 食塩摂取行動と血圧値の経時的関係性ー日本人成人集団への24時間蓄尿を用いた追跡調査ー2021

    • 著者名/発表者名
      上地賢
    • 学会等名
      第80回日本公衆衛生学会

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公開日: 2022-12-28  

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