研究課題/領域番号 |
18K17625
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研究機関 | 人間環境大学 |
研究代表者 |
栗田 愛 人間環境大学, 看護学部, 助教 (50759149)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 看護技術 / フィジカルアセスメント / 訪問看護 / 在宅要介護高齢者 / 排泄 / 排便 / 浣腸 / 摘便 |
研究実績の概要 |
本研究は、侵襲があるグリセリン浣腸や摘便の需要が高い在宅要介護高齢者に対して、不必要な浣腸や摘便の実施を避け、実施する場合には有害事象を起こさず排泄に至るよう看護師がアセスメントし介入するための見本となる看護実践モデル(以下、モデル)の構築を目的としている。 本研究は、第1研究においてモデル作成に必要なデータを収集し、第2研究では収集したデータからモデルを作成し、第3研究にてモデルの評価を行うという3つの研究で構成している。2018年度は、第1研究、第2研究を中心に訪問看護師がグリセリン浣腸や摘便を実施するまでのプロセスのデータを収集し、それをもとにモデル案を作成した。 第1研究では、看護師7名が訪問看護で排便介入を行った21事例から、訪問看護師がどのようなプロセスで排便ケアを判断・実施しているかデータを収集し、看護師それぞれのアセスメントを図式化した。次に、図式化したアセスメントから、共通点と相違点を抽出・分析し、グリセリン浣腸に伴う有害事象を回避する視点からデータを整理し、必要なフィジカルアセスメントとその結果、何の介入(浣腸・摘便・その他介入)を選択したら良いかをフローチャート形式で示したモデル案を作成した。また、訪問看護師が行っている介入技術についてデータを収集し、看護技術専門書の内容と合わせて浣腸と摘便の実施方法についての手順を作成し、モデルに添付した。 第2研究では、診療ガイドラインの作成に準じて、排便のフィジカルアセスメントに関する過去の文献を収集し、文献のエビデンスレベルを確認しながら、モデル案の内容が妥当であるかどうか検討・修正し、モデル案の完成に至った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第1研究のモデル作成に必要なデータ収集を終え、第2研究のモデル案の完成に至った。2年計画のうちの1年終了時点で、第2研究のモデル案の作成に至っていることから概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度までに第2研究のモデル案の作成にまで至っているため、2019年度は第2研究の最終段階である解剖学者、訪問看護師にモデル案の使用面や安全性について助言を受けて修正し、モデルを完成させ、第3研究においてモデルの評価を行う。
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