研究課題/領域番号 |
18K17633
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
森岡 典子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (70805746)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 長期療養施設 / ケアの質 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、全国の長期療養施設における見取りを含む看護ケアの質とその関連要因を検討することである。この目的を達成するため、2018年度には、地域における医療・介護提供体制の評価として、空間疫学の手法を用い、長期療養施設提供量が自宅死亡の代替となっており、長期療養施設が見取りの役割を果たしていることを示した。 2019年度にはパネルデータ分析の手法を用い、在宅療養を支える人材確保に向け、教育研修体制の整備が関連要員であることを示し、論文として国際誌に成果発表を行った。2019年度~2020年度にかけては、2018年度に収集した既存大規模データ(全国の市町村データ、介護サービス情報公表システムの介護事業所および介護保険施設情報、DPCデータ、病床機能報告等)を用いた分析結果をまとめ、学術集会での発表および論文の出版など研究成果の公表を行なった。 2019年11月~2020年9月30日まで産前産後休暇および育児休業を取得していたため、その間の研究は中断していた。しかしながら、2019年度に試行的に分析したDPCデータを用いた認知症と患者アウトカムの関連を検証した研究論文において、大腿骨骨折により入院した高齢者において、認知症の併存が在院日数の延伸に関連していることを示した。本研究成果に関しては、2019年度末に国際誌に投稿し、2020年度中はunder reviewであったが、2021年3月末に国際誌にアクセプト(2021年4月掲載)となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年11月~2020年9月30日まで産前産後休暇および育児休業を取得していたため。また、投稿中の論文について、COVID-19の影響により、associate editorが途中交代となったため、査読のやり直しとなったため、査読対応に時間を要した(2021年4月に国際誌に掲載となった)。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、2019年度に入手した全国の介護レセプトと介護施設事業所調査を連結させた独自データベースを用い、介護保険施設におけるケアの質の可視化を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文掲載料を見込んでいたが、論文の査読に時間を要したため、2021年度への繰り越しとなった(2021年4月に掲載となったため、2021年度に使用予定)。
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