研究課題/領域番号 |
18K17635
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
内藤 智義 浜松医科大学, 医学部, 助教 (90632422)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 認知症高齢者 / 排便ケア / 介護保険施設 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、介護保険施設に勤務する看護師の認知症高齢者への排便ケアにおける継続教育プログラムを開発し、その有用性を検討することである。 平成30年度は、排泄ケア・認知症ケア領域におけるスペシャリスト看護師が認知症高齢者への排便ケア時に実践している臨床判断の構造とプロセスを明らかにすることを目的にインタビュー調査を実施した。対象は皮膚・排泄ケア認定看護師、認知症看護認定看護師、認定排泄ケア専門員のいずれかの資格を有する看護師とした。データ収集方法は、半構成的面接を行い、認知症高齢者への排便ケアの看護場面において、収集した情報と判断の確認、判断した根拠、選択した看護行動について具体的に語ってもらった。分析方法は面接内容から逐語録を作成し、逐語録を意味ある内容ごとに切片化しコード化した後、コードの類似性を検討しながら質的記述的に分析した。研究参加者は、皮膚・排泄ケア認定看護師2名、認知症看護認定看護師2名、認定排泄ケア専門員1名の合計5名であった。現在、得られたデータを質的記述的に分析中であり、排泄ケア・認知症ケア領域におけるスペシャリスト看護師が看護介入時に実践している臨床判断や行動について検証している。分析結果は、老年看護を専門とする看護学研究者にスーパーバイズを継続的に受け、検討を重ねることで分析内容の解釈の信頼性、妥当性が確保されるように行っていく。また、得られた結果は、研究参加者に内容をフィードバックし、妥当性の検討を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
排泄ケア・認知症ケア領域におけるスペシャリスト看護師へのインタビュー調査実施に際して、研究参加者とのスケジュール調整に時間を要したため、データ収集期間が予定より延長した。現在、データ収集は全て終えているため、引き続き分析を進めていく。
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今後の研究の推進方策 |
排泄ケア・認知症ケア領域におけるスペシャリスト看護師へのインタビュー調査の結果を精査するとともに、国内外の先行研究・文献の検討を行う。そこで得られた示唆を踏まえて、看護師の認知症高齢者への排便ケアにおける臨床判断能力の構成要素を抽出し質問紙調査の調査項目および得られたデータの分析方法を検討する。質問紙は実際に調査する介護保険施設に勤務する看護師数名にプレテストを行い、調査項目を修正していく。
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