研究課題/領域番号 |
18K17635
|
研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
内藤 智義 浜松医科大学, 医学部, 助教 (90632422)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 認知症高齢者 / 排便ケア / 介護施設 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
令和2年度は、認知症高齢者の慢性機能性便秘に対するBowel Trainingと合理的な排便姿勢を組み合わせたケアの効果を明らかにするため、非盲検無作為化並行群間比較試験を実施した。静岡県西部地区の特別養護老人ホーム3施設、介護老人保健施設2施設、介護付有料老人ホーム1施設から研究協力を得た。2020年7月から2020年8月に慢性機能性便秘症の認知症高齢者50名を募集した。書面および口頭によるインフォームドコンセントがすべての参加者または代諾者から得られた。4週間の前観察期間で排便状況を評価した後、参加者を介入群と対照群のいずれかを8週間受けるように無作為に各群に1:1割り当てた。8週間後から介入群は追跡調査、対照群は介入ケアを8週間実施した。本研究は浜松医科大学倫理委員会の承認を得て実施した。また、この臨床研究は、University Hospital Medical Information Network Clinical Trials Registry に登録されている。 登録された参加者33名は、腰痛悪化により1名除外した後に介入群または対照群にランダムに割り当てられた(各群n=16)。ランダム化された参加者のうち、介入群にて参加辞退1名と転院1名が除外されたため、14名の介入群と16名の対照群の実施が完了した。 なお、有害事象等の発生はなし。その他に研究協力を得た3施設で2020年12月以降に介入予定であったが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、研究開始を中止した。ワクチン接種が完了した後に再開を予定している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究協力を得た3施設で2020年12月以降に介入予定であったが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、研究開始を中止したため。ワクチン接種が完了した後に再開を予定している。目標症例数は50名であり、現在の実施症例数30を差し引き残り20名の実施完了例数を目指す。
|
今後の研究の推進方策 |
1) 介入研究を研究計画書に基づいて実施※研究協力施設での新型コロナワクチン接種が完了した後に再開予定 ①インフォームド・コンセント取得:内諾を得ている研究協力施設に再度研究の趣旨等の説明を行う。研究対象者から倫理的配慮に基づき研究協力の同意を得る。 ②登録完了・割付:選定基準に合致した認知症高齢者を登録後、無作為化割付により各群1:1に振り分ける。 ③評価項目の分析:既に得られているデータは解析を進め、上記再開して得られた研究結果の追加分析を行う。介入群と対照群の排便ケアの効果を比較分析およびケアスタッフの介入ケア実施のFeasibility評価を分析する。 2) 英語論文執筆を行い、投稿する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 研究協力を得た3施設で2020年12月以降に介入予定であったが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、研究開始を中止したため。 (使用計画) 研究を再開したときに旅費や謝礼等に使用する。
|