研究課題
本年度は、特に若い世代の在留外国人が増加している点に着目した。若い世代の在留外国人の増加に伴い、結婚、妊娠、出産、育児という大きなライフイベントを日本で経験する者も多い。日本の保健医療水準は最高水準にあるが、在留外国人は言語、文化・風習、経済的問題から、日本の医療における課題があることが明らかとなっている。一方、在留外国人へ医療や看護を提供する助産師・看護師にも文化や風習の違いから指導が伝わりにくい困難、説明不足や誤解から安全な医療が提供できない不安、必要な保健指導を行えない無力感があり、外国人対象者に苦手意識をもって看護を提供することから、助産師・看護師のストレス因子となっていることが予測された。そこで、在留外国人支援に関わる病院勤務助産師のストレスを主観的および客観的に評価することを目的に、周産期医療センターに勤務する助産師を対象に質問票調査および尿中バイオピリン値測定を実施した。結果、「外国人褥婦担当時」と「日本人褥婦担当時」の2回分、保健指導時の思いと尿中バイオピリン値測定データ収集のできた12名を解析対象とした。解析対象の助産師12人の年齢は、20歳代前半8人(66.7%)、20歳代後半4人(33.3%)、助産師経験年数は12人全員(100%)が3年目以下であった。受け持ち褥婦への保健指導実施において、外国人褥婦担当時と日本人担当時を2群間で比較したところ、外国人褥婦担当時の思いとしては「時間がかかる」、「手間がかかる」、「苦手である」、「負担である」、「理解できたか気になる」の項目が有意に高かった。外国人褥婦担当時のストレスとしては、ストレス尺度(SRS-18)は、下位尺度である「抑うつ・不安」「不機嫌・怒り」「無気力」および合計得点の全てにおいて有意差はなかった。酸化ストレスマーカーである尿中バイオピリン値(BP/Cre)も有意差はなかった。
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Journal of International Health
巻: 37(4) ページ: 179-188
10.11197/jaih.37.179