本研究の目的は、大腿骨近位部骨折を受傷した高齢者の健康管理への意欲を高め、居宅での介護予防行動を促進する健康寿命延伸プログラムを開発することである。大腿骨近位部骨折を受傷し居宅復帰した高齢者が、日常生活の中で健康寿命延伸につながる情報をタイムリーに定期的、かつ継続的に受けることは、自立した生活に向けた意味付けとなり、具体的で継続性ある支援策の提示によって、対象者の介護予防行動における意欲の向上につながると考える。ひいては、対象者の行動変容へとつながることが期待できる。令和3年度は、前年度までにとったデータを論文化し、また、医療関係者(理学療法士)とディスカッションを重ね、論文を基にした患者・家族用冊子、および、DVDを作成した。作成した、冊子およびDVDは医療機関に配布し、大腿骨近位部骨折患者の退院指導に活用している。
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