研究課題/領域番号 |
18K17647
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
山田 貴子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教 (30645536)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 熟練訪問看護師 / 擬似訪問場面 / 臨床判断 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は熟練訪問看護師の観察から臨床判断までの思考過程のモデルを構築することである。本年度は、訪問看護ステーションに勤務し訪問看護経験が5年以上の訪問看護師7名を対象に、訪問看護擬似場面を観てもらい、何を観察し、その時に何を考えたり、判断したかなどについて半構造化面接を行った。インタビューで得られたデータを基に、対象者毎に逐語録を作成し、観察項目や判断内容について語られている部分を抽出し、カテゴリー化を行った。今回は参加者A氏の個別分析結果を報告する。A氏は50代女性、看護師経験年数は16年、訪問看護経験年数は7年であった。個別分析の結果、A氏は療養者の自宅を訪問する前に、事前情報から療養者の疾患や内服状況を<把握>し、さらに疾患の症状やADL状態、内服管理状況を把握するために、訪問時の<療養者の状態や状況把握に必要な情報の選定>を行っていた。訪問時は、事前に考えていた療養者の状態や状況把握に必要な<情報(を)収集>し、<把握>をしていた。また、危険性を<予測>したり、危険性が起こった場合の状況を<推測>し、その時の<対応>について療養者に説明していた。今後はすべての参加者の個別分析後に総合分析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究者のその他の業務の多忙および新型コロナウイルス感染症等により研究遂行に時間を要したため、補助事業期間の再延長申請を行った。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果にもとづき、熟練訪問看護師を対象とした臨床判断モデルの構築に向けた分析調査を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画より調査人数が少なかったため、経費をあまり使用しなかった。次年度は研究成果を学会発表などの経費として使用する予定である。
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