研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症の蔓延により2020年12月から実施する予定であったフィールドでの測定を実施しなかった。2020年8月ごろから研究実施について随時フィールドと調整し、実施可能性を検討したが、第2波、第3波の襲来により断念せざるを得なかった。今後は高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が終了する時期で体組成計を用いた筋肉量、体脂肪率、たんぱく質量、ミネラル量の測定、通常歩行速度、握力の測定を実施する。また、当初予定では毎年12月から翌年2月にかけての測定とするところ、2021年度には夏頃と冬ごろに計測を実施する。 1年間の変化では、男性では握力が34.6(5.5)kgから3.3(7.0)kg(t(59)=2.3,r=.28,p=.027)、たんぱく質量が9.2(1.0)kgから8.9(1.3)kg(t(58)=3.6,r=.42,p=.001)、ミネラル量が3.14(0.35)kgから3.05(0.41)kg(t(58)=3.0,r=.36,p=.005)と低下した。SMIが7.2(0.7)kg/m2から7.0(0.8)kg/m2(t(58)=3.0,r=.37,p=.004)と低下し、体脂肪率が27.5(5.0)%から28.9(5.8%)(t(58)=-3.2,r=.39,p=.002)と増加した。女性では握力が21.6(3.8)kgから22.3(4.2)kg(t(94)=-2.3,r=.23,p=.026)に上昇した。男性においてベースラインでのミネラル量不足にのみ交互作用がみられ、ミネラル量不足であることが握力低下と関連していた。 フィールドでの研究実施が困難であったため、今年度は学術集会発表と論文発表を行った。2018年度測定結果と2019年度測定結果を用いて分析を進め、縦断研究の結果として学会発表を行った。
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