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2018 年度 実施状況報告書

患者のコミュニケーション補助を円滑にする顔の映像や音声を用いたBMIの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K17667
研究機関千葉大学

研究代表者

大西 章也  千葉大学, フロンティア医工学センター, 特任研究員 (20747969)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードブレイン-マシン・インタフェース(BMI) / P300 / ユーザインタフェース / 顔 / 音声
研究実績の概要

ブレイン-マシン・インタフェース(BMI)の視聴覚刺激の影響を明らかにするため,平成30年度は口の形を変えた顔の映像と,対応する音声を刺激として用いたBMIを開発し,その評価を行った.さらに患者実験を行うための共同研究の準備を進めた.
BMIを用いた患者実験は病院や患者宅で行うことを想定している.そのような環境で実験を行うには小型で高性能な脳波計が必要となるため,新たに脳波計を購入した.その脳波計は手のひらに乗るほど小型であり,バッテリーを内蔵している.加えて電極に増幅器が埋め込まれているアクティブ電極を採用しているため,質の良い脳波を計測することができる.この脳波計を用いてBMIシステムを実現するため,計測した脳波データをリアルタイムで信号処理や脳波識別などの解析を行うためのプログラムを開発した.さらに脳波計と同期して刺激呈示を行う装置を開発した.これにより新たに購入した脳波計を用いたBMI実験が可能となった.
視聴覚刺激の影響を明らかにする実験を行うために,口の形を変えた顔の映像と,対応する音声を作成した.さらに対照実験のためにそれらを加工した刺激を作成した.本実験装置を用いて各刺激を用いた場合の脳波を計測し,信号処理や機械学習のためのパラメータの調整を行い,BMIの識別精度や脳波の平均波形を求めるなどの解析を行った.
加えて,患者実験のための共同研究の手続きや倫理審査等のやり取りのためには時間を要すると考えるため,予定より前倒しして体制を整えるための準備に取り掛かった.千葉大学医学部の教員と共同研究のための打ち合わせを進め,令和2年度に予定通り実験を開始できるよう取り組んだ.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通りBMIの開発や実験の実施に成功した.一方で視聴覚刺激の与える影響を検討するためにはさらなる追加実験が必要である.また,患者研究のための共同研究の準備を前倒しして進めた.その点を考慮に入れ,おおむね順調に進展していると考える.

今後の研究の推進方策

令和1年度は顔画像と音声を併用したBMIの追加実験や,情動を含む視聴覚刺激を用いたBMIの実験を行う.さらに令和2年度の患者研究を遂行するため,共同研究の準備を進め,倫理審査を受けるなどする必要がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] How Does the Degree of Valence Influence Affective Auditory P300-Based BCIs?2019

    • 著者名/発表者名
      Onishi Akinari、Nakagawa Seiji
    • 雑誌名

      Frontiers in Neuroscience

      巻: 13 ページ: 1-8

    • DOI

      10.3389/fnins.2019.00045

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Ensemble Convoluted Feature Extraction for Affective Auditory P300 Brain-Computer Interfaces2018

    • 著者名/発表者名
      A. Onishi, S. Nakagawa
    • 学会等名
      The 40th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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