超音波療法は骨折部位の治癒促進などに用いられているが、筋萎縮への効果は不明な点が多い。我々は、この超音波刺激に筋細胞から分化誘導した筋管を肥大させる作用があることを見出し、廃用性筋萎縮の予防に超音波療法も活用できる可能性があると考えた。本研究では、まず超音波刺激に対する培養筋管への筋肥大効果の最適条件を検討した。次に、培養期間の違いによる筋肥大効果への影響を検討した。その結果、超音波の刺激強度や照射時間率が高いほど培養筋管の肥大効果が高い傾向がみられた。また、筋肥大効果は培養期間が長くなると認められなかった。この筋肥大には自己分泌/傍分泌機構が関係していることが明らかになった。
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