研究課題
本研究の目的は、収縮能が保たれた心不全(heart failure with preserved ejection fraction:HFpEF)患者に対する非侵襲的間欠的陽圧換気療法(noninvasive intermittent positive pressure ventilation:NIPPV)併用した運動による運動中呼吸困難感改善効果を明らかにすることである。本研究では、心臓超音波検査による左室駆出率(left ventricular ejection rate;LVEF)≧40%のHFpEFを対象としていることから、エルゴメーターを用いた運動実施症例が少ない。昨年度からの課題であった対象の取り込み基準および除外基準を検討を続け、HFpEFの病態特性および身体機能特性について調査を進めることで、方法論の検討を行った。今年度は第25回心臓リハビリテーション学会、第23回心不全学会に参加し、HFpEFの高齢心不全患者に関する調査研究を行った。第5回日本心臓リハビリテーション学会近畿地方会のシンポジウムにおいては「心不全患者の理学療法」をテーマにHFpEF患者の入院中の身機能の特徴とその介入方法の工夫の仕方、退院後の心臓リハビリテーションの重要性について発表した。
3: やや遅れている
研究計画における方法論を遂行可能な対象者の選定を行っている段階である。さらにCOVID-19流行により、心不全患者に対するNIPPVの使用が制限されているため、NIPPVを用いた介入の目途が立ってない。
COVID-19流行下における、心不全に対するNIPPV使用制限の状況を確認しながら、ケースシリーズによる予備研究を開始する予定である。
今年度実施に至らなかったケースシリーズによる予備研究に係る費用が繰越となっている。設備費および消耗品費においては、データ保存に必要な消耗品の費用を予定している。旅費においては、研究成果発表として国内学会および国際学会での旅費を予定している。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)
心臓リハビリテーション
巻: 25 ページ: 194-198