先行研究によると、心疾患患者に対する心臓リハビリテーションはリハビリテーションを導入しない集団と比較して医療費抑制効果があると報告されているが、①先行研究の大半は海外のデータであり本邦のデータは皆無であること、②リハビリテーションを導入した者を対象に運動機能の改善が医療費削減効果に繋がるか不明であること、が課題であった。そこで、本研究では心臓リハビリテーションを導入している患者を対象に、運動機能が改善した者と改善しなかった者に分けて解析を行った。その結果、リハビリによって運動機能が改善した者は改善しなかった者と比較して、循環器医療費は差が無かったものの、全医療費は少ないことが明らかとなった。
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