研究課題/領域番号 |
18K17746
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柿花 隆昭 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (40722004)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 末梢動脈疾患 / 三次元動作解析 / 装具療法 / 間歇性跛行 |
研究実績の概要 |
末梢動脈疾患(peripheral arterial disease: PAD)は下肢血管の動脈硬化を主とした疾患で、典型的な症状は間歇性跛行(intermittent claudication: IC)である。ICはPAD患者の下肢に疼痛をもたらし、歩行距離やquality of life (QOL) 、筋力の低下を引き起こす。ICを伴うPAD患者に対する運動療法は各国のガイドラインで治療の第一選択とされており側副血行路の発達、血管内皮機能や筋代謝能の改善により歩行距離の延長が得られる。PAD患者に対する運動療法は側副血行路形成のため、ICの頻発部位である下腿三頭筋に意図的に負荷をかけ、強い痛みを伴うまでの歩行運動が推奨されている。そのため歩行距離は改善するもの、QOLは改善しづらく、モチベーション低下により脱落する患者が多いという問題点がある。これらの解決には痛みを伴うことなく、より効果的な保存療法の開発が求められる。装具療法は脳卒中患者や整形外科疾患患者に対して実施されているが、PAD患者に実施された報告はこれまで見当たらない。 現在、下垂足用の既存の装具をPAD患者に装着し、即時効果を検討するクロスオーバー試験を行い、データ収集を進行している段階であったが、新型コロナウイルス感染症、申請者の異動のためデータ収集が行えない状態にある。そのため、装具を用いた研究は現在収集済のデータ解析を行う。PAD患者の病変部位別による歩行解析も順次進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症、申請者の感染拡大地域への異動のためデータ収集が行えない状態にある。
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今後の研究の推進方策 |
装具を用いた研究は現在収集済のデータ解析を行う。もう一方の計画にあるPAD患者の病変部位別による歩行解析は既にデータは収集済であり、順次解析を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた学会出張が新型コロナウイルス感染症の影響でなくなったため。 来年度は学会発表に加え、論文作成の費用として計上する。
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