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2021 年度 実施状況報告書

末梢動脈疾患における間歇性跛行の発生機序解明と装具療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K17746
研究機関東京大学

研究代表者

柿花 隆昭  東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (40722004)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード末梢動脈疾患 / 三次元動作解析 / 装具療法 / 間歇性跛行
研究実績の概要

装具を用いた研究データが収集できない状況であるため、研究計画②の部位別血管内治療(EVT)による前後比較を実施した。
間歇性跛行を有するPAD患者のうち、大動脈腸骨動脈領域に病変が限局した10人14肢、大腿膝窩動脈領域に病変が限局した3人4肢、健常者10人10肢を対象とし、三次元動作解析装置による7m 快適歩行時の歩行パラメータの計測を行った。時間距離因子としてストライド長、ステップ長、ケイデンス、歩行速度を算出し、運動力学的因子として立脚期、矢状面における股関節、膝関節、足関節の関節モーメントと関節パワーを算出した。術前、EVT後1週間、1か月、6か月ので計測を行い、歩行パラメータの時系列変化を検討した。また、同患者の術前、術後の歩行パラメータと健常者の歩行パラメータを比較検討した。
大動脈腸骨動脈領域に病変が限局したPAD 患者 10 人14 肢において、術前と比較し、EVT後1 か月で全ての時間距離因子 、歩行速度、股関節屈曲モーメント(HF)、股関節屈曲筋による大腿振り上げのパワー(H3) が有意に改善した。その改善は6 か月まで維持された。健常者との比較では、PAD患者の術前に有意に低下していた関節モーメント (HE、KE) 、関節パワー(H2、H3、K2、K3、A2) において術後6 か月時点で有意差がなくなった。しかし、時間距離因子 (ストライド長、ステップ長、歩行速度) は術後6 か月でも有意な低下が残存した。大腿膝窩動脈領域に病変が限局した3 人4 肢でも、同様に全ての時間距離因子、一部10の関節モーメント (HE、HF、KE、AP)、一部の関節パワー(H1、H2、H3、K1、K2、K3、A2)において、1か月で改善が見られた。
患者歩行の更なる改善のためにはEVT と運動療法の併用等の治療戦略が必要と考えられ、今後の研究が望まれる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症、および申請者の異動により新たなデータ収集が行えない状態にあるため。

今後の研究の推進方策

部位別血行再建術のデータを先に解析した。装具を用いた研究は現在収集済のデータ解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

予定していた学会出張が新型コロナウイルス感染症の影響でなくなったため。
来年度は学会発表に加え、論文作成の費用として計上する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] バイオデザインを取り入れた支援機器開発の考え方2021

    • 著者名/発表者名
      柿花隆昭
    • 学会等名
      第15回全国理学療法学教育学会大会
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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