本研究では、末梢動脈疾患(PAD)に伴う間歇性跛行(IC)を運動力学的観点から分析し、その結果から装具療法の開発に向けたデータ収集と目的とした。新型コロナウイルスの影響で、装具療法を用いた研究データが収集できない状況となった。そのため、痛みそのものが歩容に関係しているかを分析するため、血管内治療(EVT)による前後比較を実施した。ICを有する、大動脈腸骨動脈領域のPAD患者、大腿膝窩動脈領域のPAD患者、健常者を対象とし、三次元動作解析装置による歩行パラメータの計測を行った。その結果、痛みはPAD患者の歩容に関与し、改善のためにはEVT と運動療法の併用等の治療戦略が必要と考えられた。
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