研究課題/領域番号 |
18K17761
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研究機関 | 文京学院大学 |
研究代表者 |
大川 孝浩 文京学院大学, 保健医療技術学部, 助手 (30649827)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | Free moment / 変形性膝関節症 / 歩行分析 |
研究実績の概要 |
変形性膝関節症(以下、膝OA)患者の歩行および身体情報について分析を実施した。 膝OA患者の脛骨捻転角は先行研究で報告されている様に一般的な脛骨捻転角度20~25°よりも小さい値を有していた。また、本研究の主なテーマである下肢の捻じりストレスの指標となるFree momentは被検者間でバラツキがあるものの、平均すると健常者のFree moment波形と類似した立脚期前半相は足部内転運動に抵抗する向き、後半相は足部外転相に抵抗する向きの2相性の波形を有していた。 しかしながら、当初予定していた健常者との比較については、COVID-19の感染拡大の影響で現時点でコントロールとなり得る健常高齢者の計測を実施することが出来ておらず、また、計測再開の見通しが立っていない。 本研究の目的は「変形性膝関節症患者の歩行特性を捉える新たな指標を明らかにすること」であることから、引き続きFree momentへフォーカスを当てた研究は継続し、健常者とのデータ比較以外の方法を検討する必要もあることが予想される。 現状では引き続き膝OA患者のデータについてさらに解析を継続し、健常者を対象とした計測を実施するタイミングを計る予定である。 膝OA患者のFree momentについてすでに脛骨捻転角と負の相関があることは明らかにすることはできている。また膝OA患者のうち、上述した一般的なFree momentとは異なる位相を示すケースも確認されている。現時点では個別の解析は実施していないため今後の課題にしたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19感染症拡大の影響により本研究の対象群のひとつとして想定していた健常高齢者の計測が出来ていいないため。
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今後の研究の推進方策 |
健常高齢者を対象とした計測が実施できるか不透明なため、現在所有している症例データのみで解析を継続し、変形性膝関節症患者のFree momentの特徴を明らかにすることも検討中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
必要な備品を購入し、現時点で研究は実行可能なため、今年度は残額6円を使用する予定がないため。
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