研究課題
若手研究
緑内障は進行に伴って視野の欠損が緩徐に進行し,晩期には失明に至る疾患である。本研究の目的は,眼鏡型視線解析装置を用いて緑内障患者の黙読を他覚的データとして評価し,緑内障患者の読書困難に対する新たなリハビリテーション手法を考案することである。研究期間中は,健常被検者において読書対象の条件の異なりによる眼球運動動態の変化に関する検討や,緑内障性視野変化と読書困難との相関関係の検討を実施した。
眼科学
眼鏡型視線解析装置であっても,読書時の眼球運動を記録することができ,黙読の客観的評価を実施することができた。眼疾患を有する患者の読書評価は従来,音読による評価が主体であった。しかしながら,我々が日常生活で音読を実施することは皆無である。本システムは日常生活により近い黙読を数値的に,そして可視化することが可能であったたため,新たな読書困難に対するリハビリテーション法に寄与することができる。