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2020 年度 実績報告書

手続き記憶を含めた神経心理・脳画像評価を用いたパーキンソン病のリハビリ効果予測

研究課題

研究課題/領域番号 18K17778
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

丸本 浩平  兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80594738)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード手続き記憶 / 運動学習 / パーキンソン病 / リハビリテーション
研究実績の概要

リハビリテーション(以下、リハビリ)の目的の一つは患者に最適な動作を学習させることであり、日常生活活動(ADL)のほとんどが潜在的学習や手続き記憶の結果として自動化、保持される。しかしながら手続き記憶能力やその他の高次脳機能とリハビリ効果について検討された研究は少ない。そこで我々は中脳-基底核-大脳皮質回路を中心とした変性疾患であり手続き記憶の障害が生じるとされるパーキンソン病(以下、PD)患者を対象として研究した。(1)順序ボタン押し課題、(2)Serial reaction time task(SRTT)などの手続き記憶検査とリハビリ効果との関連について検討を行った。
(1) PD患者20例を対象とし、リハビリ開始前に順序ボタン押し課題を1ヶ月間隔で2回施行し、学習良好群と学習不良群の2群に分けた。入院リハビリを2ヶ月間実施して、リハビリ前(T0)、後(T1)、退院6ヶ月後(T2)にUPDRS-Part2(ADL)で評価した。T2において学習良好群で有意に効果の持続を示した。 (2) PD患者22例を対象とし、リハビリ開始前にSRTTを実施した。SRTTの評価には4つのボタンを使用した評価機器を用いた。10回の定まった順序を1パターンとして10周(100回)を1Blockとし、4Block(400回)の順序課題と、その後1Block(100回)のランダム課題を実施した。SRTT結果とリハビリ効果(FIM運動)との関係を検討した。健常者と比較しBlock1からBlock4の反応時間の短縮は乏しく、Block4からBlock5の反応時間の延長も乏しかった。手続き記憶の指標であるBlock4からBlock5の反応時間の延長が少ない程、FIM運動(ADL)の改善が少なかった。PDにおいて手続き記憶の問題があり、これがADL獲得の障害になっている可能性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] パーキンソン病患者の順序ボタン押し課題の特徴とリハビリ効果2021

    • 著者名/発表者名
      丸本浩平, 平田亜希, 山本孝代, 永井厚志, 中谷綾佑美, 松ヶ下壮, 井上ともみ, 高橋竜一, 水田英二
    • 学会等名
      第14回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス
  • [学会発表] 脳深部刺激療法(DBS)を実施されたパーキンソン病患者のリハビリテーション治療効果2020

    • 著者名/発表者名
      丸本 浩平, 水田 英二, 田中 貴志, 柳内 章宏, 金澤 慎一郎, 加藤 順一, 道免 和久
    • 学会等名
      第57回日本リハビリテーション医学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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