研究課題/領域番号 |
18K17782
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
橋田 竜騎 久留米大学, 医学部, 助教 (40754841)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 非アルコール性脂肪肝 / 電気刺激 / マイオカイン |
研究実績の概要 |
当該年度の実施予定であった研究計画は臨床研究法に該当したため、予定した研究は実施ができず、翌年度に実施するための準備を行った。そのため非アルコール性脂肪性肝疾患 (NAFLD: non-alcoholic fatty liver disease)患者に対して行った先行研究のマイオカインの追加解析を行った。 【目的】神経筋電気刺激一つであるHybrid Training System(HTS)が肝脂肪量、インスリン抵抗性に与える影響を調査し、骨格筋から分泌されるマイオカインや肝臓から分泌されるセレノプロテインPへのHTSが与える影響を調査することである。 【方法】NAFLD患者をHTS群9人、コントロール(CON群)9人の2群に分けた。被験者は30分/回、週3回、6週間の歩行運動を行った。運動前後に肝脂肪量に関してはCAPを用いて、またインスリン抵抗性の評価にはHOMA-IRを用いた。血清マイオカイン(IL-6)、セレノプロテインPを計測した。統計解析にはWilcoxonの順位和検定を用いた。 【結果】運動前後でCAPは両群間に有意な差は認めなかった。HOMA-IRはCON群と比較してHTS群で有意に改善を認めた(-0.81±0.81 vs.-0,17±0.49; P<0.05)。IL-6はCON群と比較してHTS群で有意に減少した(-0.38±0.79 vs. 0.44±0.10 pg/mL; P<0.05)。さらには、セレノプロテインPはCON群と比較して、HTS群で有意に減少を認めた(-1291.2±863.60 vs. -402.9±630.50 ng/mL; P<0.05)。 【結論】HTSはインスリン抵抗性を有意に改善させ、IL-6、セレノプロテインPもHTS群で有意に減少した。HTSはIL-6やセレノプロテインPを調整してインスリン抵抗性を改善させているかもしれない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度の実施予定であった研究計画は臨床研究法に該当したため、予定した研究は実施ができず、翌年度に実施するための準備を行った。現在も倫理承認へ向けて、研究計画書を作成している。
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今後の研究の推進方策 |
認定臨床研究審査委員会(CRB :Certified Review Board)の承認を今年度内に受けて、研究を実施する。研究の実施方法に関しては大きな変更は現在のところ予定はしていない。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度の実施予定であった研究計画は、臨床研究法に該当したため、予定した研究は実施ができなかった。そのため、人件費、謝金に関しては使用していない。来年度研究実施の際に、当初の予定通り、人件費、謝金として使用予定としている。
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