本研究では,筋肥大を引き起こすクレンブテロール摂取およびレジスタンストレーニングが骨格筋と脂肪組織に代謝的適応に与える影響を検証した.クレンブテロール摂取は,骨格筋のミトコンドリアの融合・分裂に関わるタンパク質の発現量の減少させ,ミトコンドリアの異常な形態変化を誘導した.そのような変化が起きる時,ヒストン脱アセチル化酵素4 (HDAC4)の核移行に変化はなかった.4週間のレジスタンストレーニングは,皮下白色脂肪細胞の大きさを減少させ,褐色脂肪細胞のミトコンドリアの酵素のタンパク質量を増加させることを明らかにした.以上のような現象のメカニズムについて今後さらに検証する必要がある.
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