運動時における呼気中NOの変化、特に、喘息体質者特有の指標変化(肺機能指標・炎症性指標)を観察できたこと、また、特殊環境下(火山灰や低圧等の影響)における喘息体質者の同指標変化を評価できたことである。これらは、運動によって生じる喘息体質者の炎症性反応に関する基礎的な知見、特殊環境下での運動処方に係る知見になったものと考えられた。加えて、2021年度に考案したアンケート法は、実験的手法を用いた調査のような客観性の高い指標変化は検証できないものの、喘息体質者の集団特性と大気汚染物質の季節差、地理的環境差等の関係性を把握できる内容になり、当該研究テーマへの新たなアプローチになるものと期待された。
|