研究課題/領域番号 |
18K17803
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
原 怜来 日本大学, スポーツ科学部, 講師 (20759790)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 水泳 / オープンウォータースイミング / 最大酸素摂取量 / 乳酸性作業域値 / 生理学的特性 |
研究実績の概要 |
オープンウォータースイミング(以下、OWSと記載)は海や湖等の水辺で泳ぐ速さを競う競技で、2008年北京五輪からオリンピック正式種目に採択された。OWSに関する研究は国内外を通して少なく、指導者は強化方法を模索しながら指導を行っている。そこで本研究では、2018年度~2021年度のOWS強化指定選手を対象に、流水プールにおいて最大酸素摂取量、乳酸性作業閾値の測定を行うことで、OWSトップ選手の生理学的特性を明らかにすると共に、OWSレースへの参加が競泳の競技成績に影響するか否かを明らかにすることを目的とした。 2019年度は、本研究の2年目となり、昨年度の研究結果の論文投稿、及び今年度の対象者に対する測定を行い、予定通り研究を遂行できることができた。昨年度の研究結果については、現在日本水泳水中運動学会の学会誌に投稿し、査読中である。また、今年度の測定については、昨年度と同様に公益財団法人日本水泳連盟が定めるOWS日本代表強化指定選手男女各10名を対象とし、研究協力依頼を行った。その結果、研究協力の同意を得られた女子9名、男子10名を対象に、最大酸素摂取量、乳酸性作業閾値の測定を実施した。また、競泳及びOWS競技成績の集約は、OWS日本代表強化指定選手男女各10 名全員を対象に実施した。研究実施にあたり、有害事象や不具合等は発生せず、対象者に対する危険又は不利益の発生も起きなかった。測定結果は対象者に個別に即時フィードバックを行い、全被験者の測定が終了した時点で再度平均値と各個人データをフィードバックした。来年度も継続して対象者に対する測定をすると共に、複数年に渡り被験者となっている対象者については経時変化も示し、フィードバックする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験は、当初の予定通り、公益財団法人日本水泳連盟が定めるOWS日本代表強化指定選手男女各10名を対象とし最大酸素摂取量、および乳酸性作業閾値の測定 協力依頼を行った。 その結果、研究協力の同意を得られた女子9名、男子10名を対象に、最大酸素摂取量、乳酸性作業閾値の測定を実施することができた。 また、 競泳およびOWS競技成績の集約は、OWS日本代表強化指定選手男女各10名全員を対象に実施した。 測定データも各個人に即時フィードバックを行うことができ、全対象者測定後は、平均値のフィードバックも実施した。 昨年度の研究成果については、日本水泳水中運動学会の学会誌に投稿し、現在査読中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は現在投稿中の論文の査読結果を基に、修正等を行う。また、2020年度以降もこれまでと同様に、最大酸素摂取量や乳酸性作業閾値の測定、及び競泳とOWS競技成績の集約を行う予定である。さらに、測定が複数年に渡っていることから、経時変化についても明らかにし、指導現場に役立てられる情報を、コーチ・選手への研修会や学会等で発表していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度の実験対象者の交通費が当初の予定より少なかった為、物品の購入費に補填したが、当初の予定使用額より33,562円少なかった。この金額は来年度の実験対象者への謝金、もしくは消耗品の購入にあてる予定である。
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