研究課題/領域番号 |
18K17812
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研究機関 | 目白大学短期大学部 |
研究代表者 |
浅井 泰詞 目白大学短期大学部, ビジネス社会学科, 専任講師 (30781984)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | スポーツ / 遺伝子多型 / 認知能力 |
研究実績の概要 |
競技スポーツにおいて、競技力と生物学的因子(遺伝子多型,ホルモン)の関係についても研究がなされるようになってきた。スポーツにおいて高いパフォーマンスを発揮するためには、動機付け、攻撃性、興奮度、競争心、そして、精神的重圧に耐えるストレス耐性をはじめとした心理的因子が重要であることが確認されている。しかしながら、認知能力に影響を及ぼす遺伝子多型および内分泌機能とスポーツ競技との関連性について検証した科学的研究は少ないのが現状である。そこで、申請者はスポーツ種目およびスポーツ選手の競技力と遺伝子多型の関連性、さらには内分泌機能との関連性を検証することで、スポーツ選手における心理的因子の生物学的基盤(遺伝子多型、ホルモン)を解明することを目的としている。 本研究では、競泳、柔道、サッカーという様々なスポーツ種目および競技レベルの選手を対象とし、遺伝子多型解析、内分泌機能解析を実施する。スポーツ競技は以下の3つに分類することができる。1.個人競技(直接的な対戦相手がいない):競泳、2.対人競技(直接的な対戦相手がいる):柔道、3.団体競技(団体同士で直接的に対戦を行う):サッカー、各グループの競技を上記の3つの競技とし、それぞれの選手各50名を対象に計測を行う。 平成30年度においては、各種目における遺伝子多型解析を行い、スポーツ種目によっての特徴について解析を行った。平成31年度は更に被験者数を増やすとともに、遺伝子多型のみならず、内分泌機能解析を行い、研究計画を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成30年度はおおむね順調に進展しているが、計画書よりやや遅れている点が散見される。具体的には、口腔内粘膜サンプルの採取については、各スポーツ選手とも計画通り進み、サンプルを解析することによって遺伝子多型解析を行うことができた。しかし、唾液サンプルの採取および内分泌機能解析については、サンプル数が計画より少なく、解析を順調に進めることができなかった。これらについては、平成31年度前期において対応予定である。また、引き続き被験者数を増やし、これまで採取したデータに加え、更なる知見の検討を行う。さらに、解析されたスポーツ選手の遺伝子多型結果を学会大会で報告し、他の研究者から意見を収集する予定である。 スポーツ科学における最新の知見を、日本体育学会、日本運動・スポーツ科学学会大会等で傍聴することができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度は、遺伝子多型解析を進め、データを蓄積する。さらに、内分泌機能解析を行う。また、収集したデータをまとめ、学会発表ならびに論文執筆・投稿をする。
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次年度使用額が生じた理由 |
遺伝子多型サンプルについては計画通り採取することができたが、唾液サンプルについてはデータの収集が行えなかった。また、まとめたデータを学会発表することができなかった。 次年度はサンプルの採取および学会発表、論文執筆を行い、使用予定である。
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