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2018 年度 実施状況報告書

筋硬度と運動パフォーマンスの関係 -新たな介入法による検討-

研究課題

研究課題/領域番号 18K17813
研究機関独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター

研究代表者

安藤 良介  独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ研究部, 契約研究員 (10804792)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード筋スティフネス / 超音波エラストグラフィ / 運動パフォーマンス / 機械的性質 / トレーニング
研究実績の概要

これまでの私の研究成果として、安静時の筋スティフネスと関節トルクの立ち上がり率(RTD)に正の相関関係があることを明らかにしたものがある。この背景から、筋スティフネスを高めるトレーニング方法や介入を明らかにすることが研究課題の目的である。
2018年度の当初の予定では、温熱・冷却刺激を用いて筋スティフネスを一時的に変化させることを考えていたが、文献を読み進めていくうちに長期的な機械的ストレスが筋スティフネスを高めることが考えられた。そこで、当初の予定とは変更し、8週間のドロップジャンプトレーニングが下腿三頭筋のスティフネスと足関節底屈のRTDにもたらす影響を明らかにすることを目的とした。
実験に参加した被験者は24名であり、コントロール群とドロップジャンプトレーニング群の2群に分けた。ドロップジャンプトレーニング群は、100回/日、3日/週を8週間実施した。トレーニング期間の前後には、下腿三頭筋の筋体積、内側腓腹筋とヒラメ筋のスティフネス、等尺性足関節底屈筋力とRTD等を測定した。分析途中ではあるが、ドロップジャンプトレーニング群では、下腿三頭筋を構成する3筋のスティフネスが低下する傾向にあった。一方、RTDはトレーニング前後で変化はなく、今回の縦断的な研究では、筋スティフネスとRTDの関係性は認められなかった。
私の以前の横断的な研究の成果と今回の縦断的な研究の成果で、結果の齟齬が生まれているため、筋スティフネスとRTDの関係をより明確にするため、異なる角度から更に研究を進めようと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2018年度については、大規模なトレーニング実験を実施できた点については非常に良かった。しかしながら、当初の予定であった温熱・冷却刺激による一時的な筋スティフネスの変化については全く着手できなかった。

今後の研究の推進方策

当面は2018年度に実施したトレーニング実験の解析および論文投稿準備を行う。また、機械的ストレスによる筋スティフネスの向上に関して、横断的な研究を並行して進める予定である。具体的には、日常的に外界から機械的なストレスを受けているスポーツ選手の骨格筋に着目して、比較実験を行う。例えば、陸上競技長距離選手と水泳選手では、下肢が地面から受ける機械的ストレスの量が劇的に異なると考えられる。このような、比較実験を行うことにより、機械的ストレスが本当に骨格筋のスティフネスを向上させるかという課題に対してアプローチする。
また、これまでとは異なる介入法に着目し、筋スティフネスを向上させる運動プログラムの確立を目指す。

次年度使用額が生じた理由

2018年度に予定していた定電流刺激装置の購入を見送ったことにより、次年度使用額が生じた。これは前述した実験計画の変更によるものである。2019年度には定電流刺激装置を購入予定のため、次年度使用額についてはこれに当てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 安静時における筋の剛性率とRate of Torque Development (RTD) の関係2018

    • 著者名/発表者名
      安藤 良介、鈴木 康弘
    • 学会等名
      日本体育学会

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公開日: 2019-12-27  

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