研究課題/領域番号 |
18K17814
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研究機関 | 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター |
研究代表者 |
星川 雅子 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ研究部, 先任研究員 (60284923)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 睡眠 |
研究実績の概要 |
時差12時間の海外へ渡航する際の時差調整(光、ラメルテオン服用、睡眠スケジュール調整)についての論文がJournal of Strength and Conditioning Researchに採択され、オンラインで公開された。 本年度より、3種類の光器具の利用が夜間のメラトニン分泌に及ぼす影響を調べる実験を行っている。被検者は健康な青年6名(21-25歳)である。用いた光器具は、メガネ型光器具(Propeaq light glasses)、タブレット型光器具(SLT-001, Charmax)、卓上設置型光器具(Bright Light ME+Pro, オーバーザトップ)の3種類であり、22時05分から22時30分までの25分間、照射をおこなった。また、対照として、光刺激を行わない条件でも測定を行った。20時から23時30分までのあいだ、30分間隔で、唾液を採取した。また同じタイミングでスタンフォード眠気調査、カロリンスカ眠気尺度、Visual Analogue Scaleで、主観的な眠気を、20時、22時、22時30分、23時30分に3分間の精神運動覚醒検査を行った。 光器具を使わないコントロール条件では、時間とともに眠気が上昇した。光器具を用いた条件では、22時30分の眠気は22時よりも軽減し、その後23時30分にむけ、再度少し眠気が強くなった。精神運動覚醒検査の平均反応時間は、20時、22時では条件間に差はなかったが、22時30分、23時30分では光器具を用いた条件の方がコントロール条件よりも短い傾向にあった。 計画では、3月末までに6名全員の測定を終える予定であったが、3月中旬からコロナウイルスの影響で控えざるを得なくなり、3名の被検者について、2条件ずつ、測定を行えず、来年度への持越しとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウイルスの影響で、測定を自粛せざるを得なくなった
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度コロナウイルスの影響で実験を行えなかった3名の被検者について、実験を行いたいと希望しているが、令和2年度は参加できない被検者がいるため、おそらく3名分の被検者については、再度募集し、最初からやり直すことになると思われる。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスの影響で実験を途中で中断せざるを得なかったため。 次年度に改めて被検者を募集し、実験を実施する。謝金、被検者宿泊費のほか、唾液採取用サリベットと唾液メラトニン濃度を計測するためのキット購入などで使用する。
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