伸張性収縮(ECCs)による筋損傷は、同じ部位に繰り返し負荷した場合、初回よりも2回目の方が軽減することが明らかになっている(繰り返し効果)。近年この繰り返し効果が、運動を実施していない反対側にも生じることが観察されている(対側繰り返し効果)。本研究は磁気共鳴画像法の横緩和時間(T2値)を用いて、対側繰り返し効果と筋線維の動員との関連を検証した。その結果、1回目にECCsを負荷した腕の筋よりも、2週間後のECCsを負荷していない反対側の腕の筋の方が、ECCs直後のT2の上昇が大きかった。したがって、対側繰り返し効果は筋線維の動員増加が一つの要因である可能性が示唆された。
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