研究課題
若手研究
本研究では、身体活動と認知機能に関わる脳の構造・機能的領域間結合の関係を磁気共鳴画像法を用いて検討し、身体活動が認知機能を改善、発達させる背景にある神経ネットワークの変化を検討することを目的とした。本研究の結果、身体活動はネットワークのモジュール分離と左右半球間の構造的結合の強化を介し、認知機能の向上と関わることが示唆された。
健康・スポーツ科学
過去30年間に渡る研究によって、身体活動は加齢に伴う認知機能の衰退予防だけでなく、子どもから青年期においても認知機能を改善、発達させるための1つの手段となり得ることが報告されてきた。本研究では、これまで注目されてこなかった脳領域間の解剖学的ならびに神経活動レベルでの繋がりに着目し、身体活動が認知機能と関わる神経基盤を検討した点で学術的独自性が高いものである。本研究の成果は、身体活動が認知機能を向上させるメカニズムの解明に大きく貢献するものと考えている。