研究課題/領域番号 |
18K17833
|
研究機関 | 日本体育大学 |
研究代表者 |
依田 充代 日本体育大学, スポーツマネジメント学部, 教授 (50310371)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | アンチ・ドーピング / ドーピング意識調査 |
研究実績の概要 |
本研究は博士学位論文で開発した「ドーピング意識とスポーツ規範」の尺度を使用して、国際的な研究の視野に立ち、更なる他国での調査から、「ドーピング意識」にどのような「スポーツ規範」が影響を与えるかを明らかにすることを目的としてきた。 イタリアの学術調査では、「2016 Anti-Doping Rule Violations (ADRVs) Report」からドーピングが最も多いCycling(38件)、3位のAutomobile Sports(9件)、4位のAthletics(8件)のフェデレーションに対し、調査を行うことができた。また、CONIが開講しているScuola Dello SportのディレクターであるAngelo Altieri氏にコーチの立場から聞き取り調査を行なうことができ、イタリアのドーピング事情について多くの知見を得ることができた。 アメリカの学術調査では、U.S. Anti-Doping Agency (USADA)とウェイトリフティングのフェデレーションに対し、インタビュー調査を行うことができた。そこでは、USADAが実施しているアンチ・ドーピング教育や政策について多くの知見を得ることができた。また、ウェイトリフティング協会では選手のドーピング事情について伺うことができた。 2019年度に実施予定であったアメリカの大学、韓国の大学とドーピング防止委員会の調査は、新型コロナウイルスの影響で2020年度に延期をしながら、状況を見守ってきた。しかしながら、感染が拡大したことにより、渡航が難しく研究期間を延長せざるを得ない状況になり、申請を行った。 アメリカの大学生の調査はオンラインで390名の回答が得られたが、男女比率に大差が見られたため、再度調査の追加を依頼した。韓国の大学生の調査はオンライン準備を完了し、先方にお願いしてきたが、調査に至っていない。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響でアメリカと韓国の大学及びアンチ・ドーピング協会の調査、アメリカと韓国の学生調査を実施することが難しく、オンライン調査を進めてきたが、完全な調査結果を得るに至っていない。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は現在までに行われていない、アメリカと韓国の大学及びアンチ・ドーピング協会の調査を実施できるか模索していく。また、アメリカと韓国の大学生のアンチ・ドーピング調査については、オンラインで実施する予定である。 しかしながら、新型コロナウイルスの影響で調査とオンライン調査にマイナスの影響が出た場合は、日本での調査を追加して「ドーピング意識」に「スポーツ規範」がどのような影響を与えるのか、ドーピング意識とスポーツ規範が形成される日本の社会的な要因モデルを明らかにする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響でアメリカと韓国の大学調査、韓国のアンチ・ドーピング協会の調査を実施することが出来なかった。また、アメリカと韓国の大学生の量的調査についても完全実施に至らず、予算を使用することが出来なかった。
|