本邦において野球は国民的スポーツのひとつである.しかし近年,日本中学校体育連盟は中学生における野球競技人口が右肩下がりに減少していることを報告している.その背景には,未成熟な状態での強化練習などによる障害発生が増加していることが一因として考えられている.そのため,発育スパート期の中学野球選手にとって野球を楽しく続けるために,投球障害の予防のために必要なプログラムを立案,介入効果を示すことが重要である.本研究結果は,中学野球選手に対して肩や肘のセルフチェックおよびストレッチングを指導し,実践することで肩肘の痛みの出現を減少させられる可能性を示した.
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