研究課題/領域番号 |
18K17845
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研究機関 | 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター |
研究代表者 |
谷中 拓哉 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学部, 契約研究員 (00781262)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | バッティング / 筋量 / スイングスピード / 角運動量 / 関節トルク / 体幹 / 大腿 |
研究実績の概要 |
多くの打撃動作において、インパクト時のスイングスピードは重要である。野球の打撃についてみると、下肢によって地面に作用させた力の反作用が体幹、上肢、バットへと伝達することによってスイングスピードが高められており、下肢や体幹部の筋の働きや筋が発揮する力は重要であると考えられる。 本研究の目的は、野球のバッティングにおいて体幹部や大腿部における筋量や体幹や股関節で発揮される関節トルクとスイングスピードの関係を調べ、筋量と力学的要因からスイングスピードを高めるための方策を明らかににすることである。スイングスピードを高める筋と力学的要因を合わせて検討することによって、より合理的で効率的な練習やトレーニングを提案することができ、さらに他のスポーツにおける打撃動作にも応用できる可能性がある。 当該年度ではデータ数を増やすために、13名の大学野球選手を対象とした追加実験を行なった。追加実験は滞りなく実施でき、データの収集は終了した。野球選手の筋量に関する研究は、第70回日本体育学会大会にてポスター発表を行なった。学会発表の他に論文掲載という実績はないが、筋量とスイングスピードの関連に関する研究では論文執筆を行なっており、近く論文投稿を行なう予定である。また、関節トルクや角運動量などといった力学的要因についての研究は、データを分析している段階である。第1の研究および第2の研究をまとめた後に、双方を合わせてスイングスピードを高める方策を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
データ数を確保するために追加で実験を行なったこと、および被験者1人あたりのデータ分析量が多く、十分にデータ分析を行なう時間を確保できなかったために当初の予定よりも遅れている状態である。
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今後の研究の推進方策 |
追加実験の実施により十分なデータを収集することができた。今後の予定としては、筋量とスイングスピードの関連について調べた研究については、論文執筆中であり、近く論文投稿を行なう予定である。また、関節トルクや角運動量といった力学的要因とスイングスピードとの関係を調べる研究については、現在データを分析中であるため、データの分析が終了し次第、学会発表および論文投稿を行なう
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次年度使用額が生じた理由 |
追加実験やデータの分析に時間を費やしており、研究の成果をまとめる段階に至っていない。次年度使用額が生じた理由としては、学会へ参加するための旅費や論文投稿の際に英文校正費や投稿料を使用していないことが挙げられる。今後は研究の成果をまとめ次第、積極的に学会参加および論文投稿をすることに使用する予定である。
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