研究課題/領域番号 |
18K17845
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研究機関 | 横浜商科大学 |
研究代表者 |
谷中 拓哉 横浜商科大学, 商学部, 講師 (00781262)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | バッティング / MRI / スイングスピード / 筋量 |
研究実績の概要 |
野球の打撃動作では、脚が地面に作用させた力の反作用が身体に加わることで、身体の回転運動が生じている。また、打撃動作におけるエネルギー発生源は股関節とされている。さらに股関節で発生したエネルギーを体幹部でロスすることなく効率よく上肢に伝達させることがスイングスピードを高めるうえでは重要である。これらのことから打撃動作において下肢や体幹部は重要な役割を果たすものと考えられる。本研究では、打撃動作の下肢や体幹に注目し、スイングスピードが速い打者の筋の形態的特徴や発揮する関節トルクの特徴をそれぞれ明らかにし、筋の形態的特徴と力発揮の特徴を併せて検討することである。これらを明らかにすることによって、打撃動作で重要とされるスイングスピードを向上させるための効率的なトレーニングや練習方法を提案できるものと考えられる。今年度はスイングスピードと筋の形態的特徴の関係について検討した。MRI装置を用いて、身体横断画像を取得し、体幹部および臀部、大腿部の筋横断面積を算出した。そして、各筋の大きさとスイングスピードとの関連を調べた。その結果、体幹部や臀部や大腿部のほとんどの筋が大きいほどスイングスピードが速いことが示されたが、特に大腿部の後面の筋や体幹部の深層にある腹斜筋が大きい打者ほどスイングスピードが速いことが明らかとなった。すなわち、これらの筋を鍛えることがスイングスピードの向上につながることが示唆された。この研究結果については、国内の雑誌に論文として投稿し、受理・掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
異動年度およびコロナという状況が重なり、大学での活動に注力をせざるを得なかった。そのため、論文を1つ掲載することができたものの、もう1つの論文用のデータ分析、その執筆を行なうことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
動作や関節トルク発揮に関するデータを分析し、学会発表や論文としてまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文の投稿料に宛がう予定であったが、1つの論文しか投稿することができなかったために、差額が生じてしまったと考えている。翌年度としては論文の投稿料として宛がう事を検討している。
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