本研究では、心理状態を特異的に反映する新たなマーカーの確立を目指し、大学生アスリート・高齢健常者・鬱患者の血清を用いたmicroRNA(miRNA)次世代シークエンサー解析を行った。試合準備期、試合期終了後に比べ、試合期において、不安感が高まるアスリート血清中のmiRNAは高齢健常者では変化がないものの、高齢鬱患者ではアスリートの不安感と同様に変動するmiRNAが観察された。これらのことから、miRNAのモニタリングは大会期間などの一過性の心理的ストレスを評価する指標となり得る可能性が示唆された。
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