研究課題/領域番号 |
18K17878
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 城西大学 (2020) 崇城大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
石倉 恵介 城西大学, 経営学部, 教授 (90755258)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 筋肉痛 / マラソンの壁 / ランニングペース / ランニングフォーム |
研究成果の概要 |
マラソンの壁の特徴であるマラソン終盤における速度低下が大きいランナーは,マラソン直後の血清クレアチンキナーゼ等の筋損傷指標が大きかった.これらのランナーは,序盤に比べて終盤のストライド長の短縮,ストライド頻度の減少,マラソン中のステップ数の増大を示していたが,酸化ストレス等とは関連性を認めなかった.また,マラソン序盤に比べて,終盤で走フォームの変化が大きいランナーは終盤に速度低下が大きかったが,筋損傷指標と明確な関連性は認められなかった.これらから,マラソン誘発性の筋損傷には,酸化ストレス等のメタボリックストレスよりもステップ数の増加によるメカニカルストレスの影響が大きいことが示唆された.
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自由記述の分野 |
運動生化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マラソン終盤のペースダウン,いわゆる「マラソンの壁」の要因として,古くからグリコーゲンの枯渇が指摘されているが,明確な根拠に乏しい.我々はこれまで,マラソン終盤の速度低下とマラソン誘発性筋損傷に関連があることを示してきた.本研究の結果から,マラソン誘発性の筋損傷には,酸化ストレス等のメタボリックストレスよりもステップ数の増加によるメカニカルストレスの影響が大きいことが明確になった.マラソン後半の失速を防ぐためには,ストライド長を維持するようにトレーニングすることが有効であると考えられる.
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