本研究では,柔道選手の柔道衣を握る力に着目して,既存の方法ではなく,より柔道の実践に近い新規の測定方法で,その特性を明らかにした.この研究で得られた知見により,柔道選手自身が握力とは異なる柔道に特化した把持力や耐把持力があることを認識し,競技力向上に活かすことができるだろう.また,様々な柔道の現場に携わる指導者やコーチにとっても,より効率の良い柔道に特化した専門的なトレーニングの立案や,コーチングにおいて活用が期待できる.このように競技に特化した体力を測定することは,その競技に必要な体力や能力を効率よく身につけるトレーニング方法を生み出し,コーチングの現場で活用されることが期待される.
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