研究課題/領域番号 |
18K17903
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
工藤 龍太 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 講師(任期付) (40717211)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 柔術 / 柔道 / 大東流合気柔術 / 合気道 / 技術史 / 社会史 |
研究実績の概要 |
当初設定した研究課題について、令和2年度の成果は以下の通りである。 ①近代柔術関係史・資料の収集と保存について。東京都在住の柔術関係史・資料の所蔵家の下に出向くことはできなかったが、オンラインによる聞き取り調査を行った。福岡県福岡市在住の柔術関係史・資料の所蔵家の下にも出向くことはできなかったが、電話での聞き取り調査を行った。 ②講道館柔道における武術性の探求について。昭和戦前期の貴重な一次史料を一点閲覧・複写することができた。令和元年度『武道学研究』第52巻第2号に掲載された論文の簡略版を、雑誌『柔道』(2020年9月号)に発表した。 ③大東流の普及過程の解明について。前年度に入手した史料の解読を進め、その一部を活字化した。初年度(2018年度)に投稿した英語論文(「A historical study of the formative process of Aikido as a modern Bubo: Focusing on the continuity and the discontinuity of jujutsu」)が完成し、『Sportgeschichte in Deutschland』に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの感染拡大により、研究計画に大幅な変更を余儀なくされたため。特に、前年度まで実施できていた史・資料の収集に出向くことができず、聞き取り調査も積極的に実施できる環境ではなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの感染拡大が収束して以降の計画になるが、前年度に引き続き以下の3点を順次実施したい。 ①近代柔術関係史・資料の収集と保存について。平成31(令和1)年度に引き続き、東京都及び福岡県在住の柔術関係史・資料の所蔵家の下に出向き、整理・目録の作成を行いたい。 ②講道館柔道における武術性の探求について。基本的な史資料を収集していきたい。 ③大東流の普及過程の解明について。山形県最上郡の調査の再開と、既に入手した史料の分析及び新たな史資料の収集、関係者への聞き取り調査を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの感染拡大により、当初の研究計画が達成できなかったため。 今年度も研究に制約が出ると考えられるため、前年度達成できなかった課題に加え、現状入手可能な史資料の保存作業を中心に行っていく。
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