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2020 年度 実績報告書

個人間の非対称な動作におけるコミュニケーションの研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K17911
研究機関広島文化学園大学

研究代表者

升本 絢也  広島文化学園大学, 人間健康学部, 講師 (40814413)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード力制御 / 個人間協応運動 / ジョイント・アクション / コーディネーション / 等尺性力発揮
研究実績の概要

人間は二人で重い荷物を持ち、互いに力加減を調整しながら歩き、運ぶことができる。このような動作はジョイント・アクションと呼ばれ、「2人以上の人間が環境の変化を引き起こすために、彼らの動作を時空間的に協応化させることである」と定義されている。従来の研究では2人が同時に力発揮し、その総和を目標値に一致させる課題を行ったとき、一方の力が強くなると他方が力を弱くし、補正するような相補的力発揮を観察している。
初年度は本研究は従来の個人間力発揮課題において、非対称な力の強さが相補性に与える影響を検討するため、二人の力レベルが非対称になるように実験的に操作する実験を行った。その結果、従来の研究と一致して、全ての課題で二人の力が負の相関になり、相補的力発揮が観察された。さらに、本研究の新たな知見として、二人の力の非対称の度合いの増加に伴って二人の力の負の相関関係は低くなり、非対称な力発揮が相補的力発揮を低下させた。また、力の誤差は非対称の度合いの増加に伴って大きくなり、パフォーマンスも低下した。事業期間2年目において、本研究の論文は、国際学術雑誌「Experimental Brain Research」に掲載され、国際的な評価を受けた。最終年度では計画より研究が早く進行していたため、異なる力発揮タイミングを必要とする個人間協応を行う予定であったが、新型コロナの影響により参加者を集められておらず、実験結果が得られていない。
したがって、非対称のジョイント・アクションは両者の一方の運動を他者が追従するというleader-followerの関係つまり時間的に非対称の関係を検討する傾向にあったが、本事業では、個人間の力の非対称な協応関係が協応パターンやパフォーマンスに影響を及ぼすことを示した。

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公開日: 2021-12-27  

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