研究実績の概要 |
本年度は、申請者がこれまでに行った実験の再現実験を行い、瞳孔径と運動誤差の関係および音声刺激に対する瞳孔応答についてそれぞれ一貫した結果 [(A)運動誤差と運動中の瞳孔応答は比例する、(B)音声刺激に対する瞳孔応答の程度は用いられた刺激の覚醒度(アンケート調査で事前に測定, Bradley & Lang, 2007)に比例する]を得た。 また、本年度では実験装置(マニピュランダム)のハンドルに取り付けるための精密把持力計の製作を行った。この把持力計を用いた実験環境が整うまでの間、腕到達運動を用いた実験系を用いて、予定していた実験3(試行毎の運動修正量と瞳孔応答との関係の検討)を実施し、(1)動作開始直前の瞳孔径の値とその試行における運動修正量との間には負の相関がある、(2)動作中の瞳孔径の変動量と運動修正量との間には正の相関がある、という興味深い結果を得た。 これらの結果をまとめた演題は、国際学会 (29th Annual Meeting of Society for the Neural Control of Movement) に採択された(学会は2019/4/23-27の日程で行われた)。
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