ニューギニア島のTimika地域には、サゴヤシを主とする伝統的な低蛋白質摂取の食習慣をもつ民族(Sago群)が現存し、市街地には、同じ民族でも米を主食とする現代の一般的な食生活の人々(Rice群)が居住している。本研究では、両群の、身体組成、栄養摂取量、血液生化学検査値、腸内細菌叢を調査・分析した。Sago群は、少ない蛋白質摂取量であるにも関わらず、筋肉量や血清アルブミン値に低蛋白質栄養状態を示す所見は見られず、何らかの低蛋白食適応機構の存在が示唆された。腸内細菌叢の次世代シーケンスメタゲノム解析を行った結果、Sago群とRice群では腸内細菌叢が異なることが示唆された。
|